「昭和経済史」

イメージ 1



本日は、「昭和の日」でありました。
昔は、天皇誕生日でわたしの記憶にまちがいながなければいっときはみどりの日と呼んでいたはずです。

祝日法によれば、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。」とのことであります。

で、昭和の話。中村隆英先生の御本。

中村先生は、長らく駒場の先生をされていた立派な方です。専門は経済統計とか経済史。
この本は、昭和の経済について、学問的な観点からもわかりやすい説明がされています。
中村先生は、経済企画庁の研究所の所長もされていたとおり、たんなる学者でなくて、かなり経済についてアクチュアルな関心ももたれていたことがわかります

本編の結語は
「日本の自分だけの利益を考えても、国際経済の安定はなによりも大切だということだけはいえると思います。まして経済大国であるというその地位を考えた場合に、日本は国際的な緊張緩和のために何をなしうるかということを真剣に考えることが何よりも大切だ」


あとがきには、「思想と制度の上からみれば、古典的な自由経済から、計画と統制の時代を経験し、日本株式会社などといわれた官民協調の時期を経て、また古典的な自由経済が復活しうつあるかに思われる」と、この本がかかれた1980年代なかばの経済政策についても、自由経済の復活と判断しておられること読み取れます。

昭和も年々遠くなってしまいます。今日は寝ます。