チャート式現代文

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こんばんわ。
すでに泥酔しているミラーであります。
このまえ数学仲間と話していた時、ミラーが「そういえば、数研出版のチャート式って数学以外にも社会や国語もあったよね」と、ごく当たり前のことをいうと、「数学以外に物理や化学はあったけど、国語や社会のチャート式ってあったっけ・・・」とみんないうわけです。
どうやら、数学仲間は数学と理科以外の勉強はやっていなかったようです。
ということで、チャート式の現代文。

チャート式っていうのは、すごく立派な先生が書いている本なわけです。現代文をおかきになった守随憲治先生は、「1923年東京帝国大学国文科卒、25年第一高等学校教授、37年東京帝大文学部助教授、45年文学博士、49年東京大学教養学部教授、59年退官し名誉教授」とあります。近世の劇文学が専門らしいです。
かなり、学識かつ情緒豊かな先生だったらしく、読むたびに発見があります。
たとえば、釈超空さんの

「葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり」
という歌があります。
昔、中学生だった頃の私は、「まー、山に人がはいっていったんやな」とごく表層の理解をしていたわけです。今から考えると情けない限りです。
この参考書を読むと、

「踏まれた葛の花を見たときの鮮やかな印象とともに、だれもも通らないと思っていた山道にも人がいたんだという二つの感動が融けあって・・・」と書かれてあります。
「だれもも通らないと思っていた山道にも人がいたんだ」という感動は人生にもつながるような気がします。いまから考えてみると、けもの道を進むミラーにこそふさわしい歌のような気がします。その根底には寂寥感があることが、20数年たって初めてわかったような気がします。
15歳、16歳の時の自からの浅薄さを反省するとともに、人生に遅いということはなく、あらためて読み返してみてよかったと思うミラーでありました。

<追伸>あらためて、こういうハウツーに堕していない立派な参考書を高校生向けにごく低廉に出版している数研出版さんに敬意を表します。