連合赤軍物語 紅炎

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こんばんわ。

今日は、2月28日。1972年2月28日は、例のあさま山荘事件で機動隊が突入し、中にいた連合赤軍の人が全員捕まった日であります。
で、この本は、山平さんという方が書いている本です。山平さんは、やくざ関係のライターとして有名な人で、よく実話時代とかに書いている立派な人です。
学生時代は、右翼で日学同さんの活動家だったらしいです・・・。
この本を本屋で見つけて、山平さんという右翼×やくざ専門の方と、連赤が結び付かなかったのです・・・。連赤関係の本というと警察側か、左翼側か、さもなくば、心理学とか社会学的な分析とか、そういった本が多い中、この本は、当事者に取材し、かなりニュートラルに書こうとしつつも、その当時の活動家の心情をある種、青春群像的なところから描き出している良い本です。

60年代末ごろのブントさん内部のいざこざも、ダイナミックに描いています。

この本の最後には、山岳アジトリンチ事件も出てきます。やはり、左翼全体にとって、大きな問題で、20歳頃の私は、「やっぱり、少なくとも党派内部で暴力とかはあかんのではないか」とずっと思っていました。今でもそう思っています。

あれから41年。内ゲバとかいうのはかなり死語になってしまいましたが、この本を読んで思い出すのは、高校の運動部での体罰。当時、連合赤軍は、「暴力によって共産主義化を援助する」みたいな感じで暴力を正当化したわけです。まー、ふらふらしている人を暴力によって「共産主義化」できるのであれば、ビラ配りとかオルグ活動とかやめて、あたりかまわず、暴力を振るえば、みんな左翼になるわけです。どう考えてもおかしいわけです。体罰をする先生も「これによって精神力を鍛える」みたいな感じで正当化しているのであれば、体罰教師と連合赤軍指導者はたいして変わらないというのはいいすぎでしょうか・・・。

最後に、41年前に殉職された警察官のかた、連赤の関係で亡くなった活動家(仏教の立場からすると今はすべて仏なのだと思う)を含めたすべての方(たしか、民間人も亡くなっている)に謹んで哀悼の意を表するものであります。