スミルノフ数学教程

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ということでひさびさの更新です。
まー、勤務先の親会社様の紛争は泥沼化し、なんか「のぼうの城」みたいになってきました・・・・・。(誰かが木偶の坊だといっているわけではない)
紅旗征戎非吾事と数学ネタ。

旧ソ連の数学本です。

この本のスミルノフ先生という方はレニングラード大学の先生。

この本によると、1947年にレーニン勲章を受け、この著作により1948年に栄えあるスターリン賞を受賞されます。

この本は日本で1960年に初版第一刷が翻訳されて刊行されています。

いまでは、ロシアというと科学技術の世界では、アメリカの後塵を拝していますが、1957年のスプートニクショックがあったように、当時は、ソ連というのは、科学技術の世界では世界の最先端をいっていたわけです。この本も、翻訳の監修に彌永先生とか菅原正夫先生とか大物が並び、翻訳者を見てみると谷山先生とか志村先生とか、すごい人の名前がならんでいます。まー、やっぱり、当時の数学界では、「進んだソ連の教科書をちゃんと翻訳しよう」という大きなムーブメントがあったことがうかがえます。

最近勉強会(の後の飲み会)などで、数学の専門家とよく話をするのですが、スミルノフ先生の名前はみんなしっていて、60歳くらいのひとでは、「スミルノフ数学教程は説明が詳しいから愛読していた」という人も多いです。コルモゴロフ-スミルノフ検定というのは統計の検定の本には必ず出ています。

偉大な数学者に敬意を表しつつ今日はもう寝ます。