吉本隆明「「反核」異論」

イメージ 1


先日3月16日に、吉本隆明さんがお亡くなりになったそうです。
ご存じのとおり、吉本さんといかたは、1960年の安保闘争において、当時の全学連主流派とともに大きな役割を果たした方です。

みなさん御存じのとおり、安保闘争の敗北後、左翼勢力のなかではいろいろの流れがあたわけです。安保闘争における共産党の指導をみて、「真の前衛党を作るんだ」と考えた人たちもいたのですが、吉本さんというのは、そこで、「個人が思想的に自立すれば、前衛党とかいらない、もっというとないほうがいい」みたいに考えた人であります。

まー、たしかに一理あるといえばそうでしょう。

ところでこの本は、1982年に出た本です。
このころ、文学者が反核声明を出すみたいな動きがあったわけです。
当時レーガン政権が西ドイツに核配備を進めていたのに反対する声明だったようです。

吉本さんがこの本でいいたいことは、要するに「アメリカだけじゃなくて、ソ連も悪いわけだから、ソ連も批判すべき、それを批判しないのは、ソ連=平和主義、アメリカ=悪という前提があるからだ」みたいな批判をしています・・・・・。

吉本さんのこの考えは正しかったのでしょうか・・・・。

とにかく、吉本さんの死去に際し、謹んで哀悼の意を表するものです。