「実名小説 口蹄疫レクイエム 遠い夜明け」

イメージ 1


夏バテであんまり食欲もなく、あまり家でパソコンに向かっていないので、久々の更新になってしまいました・・・・。

ということで、口蹄疫の本。

2010年に流行したときに農林水産大臣だった山田さんという方が書いた本であります。

まー、伝染病なわけですから、速やかに殺処分、ワクチン接種などの対策をうつ必要があるのですが、この本では、それがなかなか進まなかった様子が書いてあります。

自治体が殺処分したあとの家畜を埋める場所を手配できなかったとか、補償が決まらなかったとかいろいろの原因があるようです。

まー、山田さんは大臣だった人なので、どうしても「国はちゃんとやってるけど、自治体のせいで対策がすすまなかった」というシェーマで書いているようです。

制度としては、家畜の伝染病対策は第一義的には自治体の責任のようです。
こういった県をまたぐ事案に対しては国に大きな権限を与え、案件を処理することも必要だとこの本を読んで思いました。

まー、ある程度割り引いて読む必要はありますが、山田さんというかたがちゃんと日本の畜産と食の安全について真剣に考え、処理にあたったことは読み取れます。
ときあたかも、福島では牛の放射能汚染が問題になっています。残念ながらうまく対策が進行しているとは言い難いようです。山田さんはこの事件のあとの代表選で小沢支持をし、菅内閣では外されてしまったようです。山田さんが大臣だったらもうちょっと事態は変わったような気がします。

2010年の口蹄疫の流行で、家畜28万8643頭が殺処分されたそうです。
山川草木悉皆仏性。殺処分された家畜に謹んで哀悼の意を表するものであります。