「漢文法基礎」

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ということでひさびさの懐かしの参考書シリーズ。

今日、たまたま本屋にいったら発見してしまいました。
加地伸行先生(ペンネーム二畳庵主人)のご著書です。

この本は、あたくしが受験生当時は増進会出版社さまから出ていた本です。昨年、講談社学術文庫から復刊されていたことを今日はじめてしりました。すばらしいことです。

まー、あたくしは、実は、漢文がすきで、高校一年のときのクラブ(部活じゃなくて週1時間やるやつ)は漢文学研究クラブでした・・・。活動は明末清初の小説を白文でよむというものでした・・・。
まー、ですから、高校時代前半は、あまり勉強せずとも、それなりに理解できる科目だったのです。

しかしして、二年後半くらいになり、そろそろ入学試験というものの対策を考えるにいたって、なにか参考書、問題集なるものを一冊しあげようと思ったのです。

まー、有名な漢文の参考書、問題集をいろいろ買ってきましたが、いろいろ句形がいっぱい載っている本とか、いっぱい、論語とかの名文が抜粋してある本とか・・・。
なんか、よほどお手軽の「これを覚えればOK」的な本か、論語の解説みたいな説教くさい本ばっかりだったのであります。

そのときに、たまたま手にとったのがこの本。

一見、とっつきやすい語り口調の本ですが、高い信念に基づき、学問の高みを感じさせてくれる本です。
高校生当時、漢文の研究というとこれしか読みませんでした。
あらためて読み返してみて、あらためて感銘を受ける箇所があります。

「受験生であるからこそ、初歩的事実をクソ暗記するのではなくて、その初歩的事実の意味を考察して、広く応用可能な視点を養わなくてはならないのである」

この本でも先生はおなげきになっていますが、最近では、漢文を入試に出すところが減っているようです。

本当は、漢文を理解せずして、我が国の古文や現代文を理解することは困難だと思うのですが・・・。

こういった硬派の参考書で学べたミラーの世代は幸福だったことを感じつつ今日はもう寝ます。