「私の憲法体験」

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御存じのとおり今日は憲法記念日。日本国民としてあらためて我が国の憲法について思いを致し、国の将来を考えねばなりません。

ということで読んだのがこの本。

昨年でた本です。日高先生というかたは、社会学の先生で、東大新聞研究所の教授をされていた先生です。

全共闘支持など反体制的な活動で知られています。立派な人です。

1917年生まれでなお、本を出されるその精力に感心しきりです。かくありたいものです。

先生の実体験に基づいて憲法についてお書きになっています。
1945年8月15日には、先生は文学部の社会学科の助手で、みんな安田講堂に集められたそうです。泣き崩れる人もいたそうですが、先生は、「怒りの感情の方が強かった」と述べておられます。侵略戦争としての本質を理解されていたのだと思います。

当時は、文学部でも戦争反対という人はほとんどいず、みんな、「アジアの民族解放」とか素晴らしい戦争だと思っていた人も多かったそうです。まー、反対しそうな人はみんな放逐されていたのでありましょう。そのほかの学部はおしてしるべしでありましょう。
先生は、このような学者の限界ということについても批判的に展開されています。

この本は憲法の制定過程についての本なのですが、普通に考えると憲法の先生が書くようなテーマなのです。これを日高先生が書いたことに意味があり、社会学者としての独特の視点があり得難い本であると思います。

明日はちょっと遠出する予定があるので今日はもう寝ます。