「続 裁判官の戦後史」

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ということで、今日新聞を読んでいると、倉田卓次先生がお亡くなりになったそうです。89歳だったそうです。謹んでご冥福をお祈りします。

で、先日、このブログでも紹介した本の続編を改めて読みました・・・・。

この本では飯田支部の判事補から、最高裁調査官、そしてドイツ留学という時代にについて先生が回顧されています。

印象深かったのは調査官時代の話です。

当時、最高裁の調査官には、隔年で六法全書が貸与されたそうです。ようするに、20年版が貸与されたら、今度貸与されるのは、22年版。要するに、21年版は自分で買うしかなかったそうです・・・・・。今日からすると隔世の感がありますが・・・・。

まー、やっぱり予算の都合なんでしょう。

倉田先生はそれを某信濃町の会社の研究会で、銀行の法務担当の人(この本では、鈴木成和さんと名前が出ているが、明らかに協和銀行鈴木正和さんのことだと思う)たちに話をすると、「銀行では毎年六法を支給されるのが、当たり前だ。裁判所は予算の使い方がおかしい」みたいなことをいわれたそうです・・・。

裁判官というとたんなる謹厳実直というイメージがあるのですが、なんとなく、この本をよんでいると人間くささが感じられ、司法制度を理解するうえで大変勉強になります。

倉田先生というと要件事実に関連して、石田穣助教授と論争したということを聞いたことがあります。今度ひまがあれば、先生の要件事実についての本も読んでみたいと思っているミラーです。

ご冥福をお祈りしつつ今日はもう寝ます。