三ケ月章先生「一法学徒の歩み」

イメージ 1

ということで、今回は三ケ月先生。民事訴訟法の立派な先生です。
先月お亡くなりになってしまいました・・・・。残念なことです。

まー、民事訴訟法という学問の性格上、先生はいろんな裁判で鑑定書をお書きになったり、法務大臣をおやりになったりと、学問の世界を超えてご活躍になっていたので、いろいろと毀誉褒貶もあるようです。しかし、この本を読めば、先生の学問に対する真摯な姿勢がうかがえます。


この本の中で、先生は、「世の中に出て数年もたてば「大学で習ったことなど皆忘れたよ」などと(中略)後輩にしゃべるというふうな先輩が諸君に周囲にもいることだろうが、さて自分もそうならないという保証が諸君の生活のなかにあるかどうか」という問題を提起されています。


先生は、上記のような堕落をするかどうかは、「その学生の本だなをみればわかる」とされています。要するに単なる講義案のようなものでなく(いまでいうと予備校本のようなもの)、学術書をちゃんと学生のうちから自分の目で選んで買う習慣をつけることが大切ということをおっしゃっているのです。

わたしのような最近は、漫画ばかり読んでいる人間にとっては耳の痛い言葉であります。まともな本を選んで、読む習慣を維持するよう頑張りたいと改めておもい、先生のご冥福をお祈りしつつ今日はもう寝ます。