「目的的行為論序説」

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といふことで、刑法の話。
ハンス・ヴェルツェル先生というドイツの先生の本を福田教授、大塚教授が訳した本です。



先日、団藤先生の本を紹介したあと、やっぱり刑法も大事だと思っている今日この頃です。

で、目的的行為論。ようするに刑法における行為というのは、人が目的をもって行う動作のみに限定しようという論です。本邦においてその流れを発展させたのが、団藤先生以下の、行為無価値の流れなわけです・・・・。

学生時代に「人間の行為は、目的活動を遂行することである」というこの本の一番最初の文を読んで、なるほどなと思った記憶があります。

刑法学というのは、「行為とはなにか」といふきわめてベーシックな問題から議論を進めていることに感心した記憶があります。

学問といふものはかくありたいと思っているミラーであります。