振興銀行さん問題

ということで、ここ数日いろんな人に聞かれているのが、例の日本振興銀行木村剛さんたちが逮捕された件。

「つかまるほど悪いことしたんか」

とよく聞かれるのです・・・・。

答えは、「逮捕されてしかるべし」

としか言いようがありません。

今回逮捕されているのは、直接は銀行法違反です。
要するに検査忌避。検査にひっかかりそうなメールを削除したという件です。

これだけなら、なんとなく、そこまでのことかと思ってしまいますが、まー、そこまでして隠そうとしたのが、旧商工ファンドから買戻し特約付きで、貸出債権を買い取り、その手数料が出資法の上限金利をオーバーしたということです。

なんとなく、債権の買い取りとか、出資法というと、「高度な金融技術」みたいな誤解があるかもしれませんが、本質的にはやくざ屋さんと変わらないやりくちです。簡単にいうと以下のようなことです。

B (ある銀行) 「金貸したろか」
A(貸金業者さん) 「お願いします。でも担保がおませんねん」
B「債権があるがな。それをわしんとこに譲渡せーや。その代りに金をやるがな」
A「じゃー、1億ほどお願いします」
B「その代り、あんたんくのもっとる債権なんでどうせ焦げ付くから、1カ月後に必ず買い戻せや」
A「まー、一か月でも金が入ったらありがたいのでお願いします」
B「そのかわり手数料よこせや400万じゃ」
A「ちょっと高いけどしょうがおまへん」

という感じなのです。上記のケースだと、債権買取、買戻しという流れは、要するに債権を譲渡担保に差し入れて金を借りているのとまったく実態はかわらんわけです。

だとしたら、手数料は、金利です。それが出資法の上限金利を超えているのです。

はっきりいってこれを逮捕しなければ、闇金だって逮捕するわけにはいきません。

一部の無理解な評論家などは「別に、借り手である旧商工ファンドだって金を借りられてメリットがあったから被害を受けてないしいいんじゃないか」

などと妄言を吐いているものもいるようです・・・。悲しいことです。

10日で1割のトイチの借り手もだったらメリットがあるので、闇金を取り締べきではありません。そういったことを言っている人は、なにか●●組から金でももらっているのでしょうか。しかも、今回の資金の出し手は、一般大衆から預金を集めているれっきとした銀行です。預金者の大事な金が信用度の低い、高金利でないと金をひっぱれない人に流れているわけです・・・。

まー、白黒をはっきりつけてほしいものです。