「刑事裁判の光と陰」

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なんか、今朝は家をでたら一面銀世界です・・・。
なんか、会社に行く気をなくしました・・・。
でもまじめにいったけど・・・。


ということで刑事裁判に関する本です。

著者の一人は大野正男先生という弁護士から最高裁の判事になられた人です。

大野先生というとサド裁判砂川事件全逓中郵事件、羽田空港デモ事件について弁護をされた人権派の先生です。
昔、学生時代の先輩から聞いたことがあるのですが60年代末に東大闘争というのがあったわけです。まー、むちゃんこ仰山の新左翼の活動家が逮捕されたわけです。

まー、当時(いまでもそうですけど)、日本共産党はそういった新左翼学生運動に対して批判的だったわけです。当時の共産党系の弁護士さんは、日弁連として「ちゃんと警察は学生運動を取り締まれ」みたいな決議をあげようとしたそうです。

とんでもない話です。

たとえ、どんな極悪人と思われている人であろうが、殺人容疑者であろうが、強盗容疑者であろうが、弁護するから弁護士なのです。

もしか、「警察の取り調べが厳しいので人権に配慮した取り調べを要求する」というのであれば、筋はとおるのですが、容疑者と利害の対立する警察を応援するような決議は弁護士として論外なのです・・・。

大野先生は刑事弁護の本道にたってそういった決議をあげようとした共産党系に対して、断固として反論したそうです・・・。

立派なことです。んで、本の話。
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この本では例の芸大バイオリン事件について書いてあります。

まー、そうとうひどい取り調べが行われたようです・・・。

一日10時間を超える取り調べとか、暴力的な取り調べとか・・・。

通常の人だとこんな取り調べをされると根負けしてしまいます・・・。

この前紹介した江副さんは、拘置所の中でこの本を読んでいたそうです・・・。

まー、ひょっとしたら明日くらい逮捕される(実はそのリスクはみんなが思うより大きい)のではないかという危惧をもつ人々にお勧めの一冊です。