「テレビ局の裏側」

イメージ 1

著者は、番組制作会社の方のようです。

テレビについての実情をあますところなく伝える良い本です。
業界に詳しい人にとっては既知なのでしょうが、わたくしのようにテレビというものについてはあまり知識のない人間にとっては、勉強になります。

まー、やらせとか、誤報がなぜ起こるのかとか、なぜ、似たようなバラエティー番組ばっかりなのかがわかったような気がします・・・・。

まー、おおざっぱにまとめるとより安いコストでより高い視聴率を挙げるという要求をテレビ局がもっているからです・・・・。

この本を読んで思いだすのは、14年前の話です。当時、ある会社の新卒社員で紅顔の美少年だったときの話です(というのはうそで、当然、厚顔で、先輩といっしょにあいさつにいって私のほうが上司だと思われていた・・・)。当時の会社が属していた書籍出版協会の新人研修みたいなのがあって、講師は「永六輔」氏だったのです。
永さんはずっとテレビの世界で活躍されたかたで、当時、活字文化を守ろうという信念にもえた青年たちに対してテレビの話をしたのです。当時の出版界では、いまもそうですが、ミリオンセラーなんてめったにないのです。でも永さんがいったのは「国民を1億人とすると100万人は視聴率1%」という話をされたわけです。当時のわたしは、「やっぱりテレビのほうが影響力があるんじゃないか」と思ったのですが、永さんはリップサービスという意味もあったのですが、「テレビ人がいかにあほか」という話をしたのを覚えています・・・。
季節ネタのニュースで「柿も色づき」というニュースを「姉も色づき」と読んだアナウンサーがいたそうです・・・・。

当時のわたしにとっては後者のほうがいいのではないかと思いましたが・・・。

まー、いまとなっては、テレビの世界にいかずによかったとほんとに思えた一冊でした・・・。
でも、どうせなら、テレビの世界をよくするために、関係者には頑張ってほしいものであります・・・。