「不当逮捕」

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まー、たまの検察ねた・・・・。
最近いろんな人から検察について聞かれます。なんでそんなことに詳しいと思われているんだろか・・・。

この本の題材は、1957年。当時いわゆる売春汚職というのがあったのです。1956年に売春防止法が成立します。それにたいして、風俗関係業者がいろいろな議員に働きかけ、施行を延期しようとうごいたわけです。

みなさん御存じのとおり、その甲斐なく1958年4月1日をもって売春防止法が施行され、いわゆる赤線はなくなったわけです。

それはさておき、東京地検がいろいろ捜査をして、風俗関係業者と自民党議員の間の贈収賄を捜査するわけです。そのとき、立松さんという記者がある議員が収賄しという記事を書いてその議員から名誉棄損で訴えられるのです。それで検察に逮捕されてしまいます。

この立松さんという方の親ごさんは有名な裁判官で、戦前は裁判所も検察もいまよりはかなり近しい関係なのでかなりの検察に関する人脈のあったのです。
記事の出どころも検察からのリークだと推定されます。
それをなんでまた検察が捕まえるかというと、検察内部に、派閥の対立があって、リークした派閥に打撃をあたえるためにもう一方の派閥が逮捕したのだとこの本ではされています。

まー、ようするに検察というのは別に正義のためにやっていないということを言っている本なのです・・・。


まー、とりあえず、この本の話はおいといて今回の民主党の議員の逮捕についても検察内外のややこしい力学が働いているような気がします。
気になるのは、石川議員の弁護人に安田好弘先生が就任されたことです。安田先生というと死刑廃止運動で知られた方であります。検察からすると100%「敵」であります。そういえば一回、別件逮捕的にご本人もつかまった筋金いりの人です。もうちっといえば、同じ事務所に、大口昭彦先生がいらっしゃるのです。大口先生といえば、私も尊敬する弁護士で、極左のなかの極左でありかつ、男の中の男という立派な人なのです(大口先生の話はいずれ稿をあらためたいと存じます)。

そういった安田先生を弁護人にしたということは民主党は検察とケンカするという腹をきめたんでしょうか・・・。

一部報道によると、石川議員いろいろ供述しているようですが、だったら完全黙秘したほうがよいんじゃないでしょうか・・・。このあたりの取り調べの機微については、一度人から聞いた話(決して私が取り調べを受けたわけではない)をまとめて、完全黙秘と供述の場合をわけて一度メリットを整理しようと思っております。