吉村昭「光る壁画」

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たまの小説ネタ。

この小説を原作に最近テレビドラマも放送されていたので、ご存じの向きも多いかもしれません。

いわゆる胃カメラの開発の話。
胃カメラというのは、日本の某カメラメーカー(あえて名を秘す)の技術者といまはなくなってしまった東大病院分院(目白台にあった)の外科の先生によって開発されたわけです。この小説では某カメラメーカーの若き技術者が主人公です。

いろいろと苦労をして胃カメラが開発された様がよく描かれています。
はじめて、胃壁の像が写った場面の描写は感動的でありました。
敗戦後の日本のなかで技術者の誇りにかけて、世界に先駆け新しい開発をしようというのが、大きな動機であったようです。

某カメラメーカーの経営者もこの本を読み、あるいは、胃カメラ開発の話を聞き、自社の技術に誇りをもって社業に邁進してきたはずです。

もし、胃カメラ開発に寝食を忘れ邁進した技術者が、今日の某カメラメーカーの現状をしればどうおもうでありましょうか。
もし、某カメラメーカーの経営者に一片でも自社の技術に誇りがあればこの本を読みなおしてほしいと思うみらーでありました。