いきなりはじめる浄土真宗
ということで、ひさびさの仏教本。
このブログでもよく取り上げている内田先生と釈徹宗さんという本願寺派の僧侶のかたの対話を通して成立している本です。
釈さんというかたは、大阪府の池田市にある如来寺というお寺さんの住職をされている方です。
まー、版元が本願寺出版さんなので、もっと浄土真宗の教学に関する本かと思っていましたが、よい意味で期待を超えた本でした。
この本では、もっと仏教のベーシックな理論が展開されていて、因果だとか宿命ということについてそうとう高度な議論が展開されています。
内田先生が因果についておっしゃっていることとして、
「自分が宇宙開闢以来の無限の出来事の連鎖の一つの結節点であり、自分のなにげない行為もまた、他の多くの人々にはかりしれない「結果」をもたらすことの可能性にも思い至るはずです」
まー、要するに、「仕事がうまくいかないのは水子のたたり」みたいな単純な因果論を批判し、そんなのは、真の仏教の因果論でないということをあきらかにされているわけです。仏教の奥深さに感動しつつ今日はもう寝ます。