「日本労働協約論」

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ということでたまに労働関係の先生ということで、藤田若雄先生。

藤田若雄先生は、1912年にお生まれになり、東京帝国大学法学部をへて、産業組合中央金庫(いまでいう農林中金)や、住友鉱業(いまでいう住友金属鉱山(いわゆる「べっし」))をへて、戦後、東京大学社会科学研究所の嘱託、助手・・・とへて、1968年に教授に就任されました。

先生は、住友鉱業時代は、職員組合の委員長を務めたことでも知られます・・・・。そういったご活動をしなければ、ほっといても役員ぐらいにはなられたでしょうが、そういったお方ではないようです。

先生は、まー、しいてカテゴライズすると労働経済学者なのですが、当然、労働法についてもいろいろ研究されていた方です。日本労働法論という本もだされていました・・・。

先生の理論の大きな特徴として、労働組合を「誓約集団」としてとらえる考え方がありました。

要するに労働組合というのは、思想的に互いに誓約を交わしたメンバーたちの集団だという考え方です。

私も、若かりし頃は、藤田先生の著書を読んで勉強したものでありました。ちなみに全集が三一書房からでていました。三一さんがつぶれるということがあって、組合が社屋を自主管理しているときがあって、そのとき全集を買いに行った記憶があります・・・・。

たしか、当時の書記長だか副委員長に中□派の有名な人がいて、正体がばれないように買いにいった記憶があります。

なにはともあれ、いまの思想でなくて利害でむすびついている労働組合(全部がそうではなくて、小さいけどまじめにやっているところはありますが・・・)の現状をみると先生の労働組合=誓約集団という考え方は、もっとみんな勉強せんといかんのではないかと思っているミラーです。