「六人目の犠牲者」

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我が国最高裁は本年4月5日、いわゆる「名張毒ぶどう酒事件」について再審開始決定を取り消した名古屋高裁決定を審理不尽として破棄し、審理を名古屋高裁に差し戻しました。

まー、このままいくと最新開始決定がでそうな流れです。

なんとなく昔から事件の名前は聞いていた記憶があるのですが、どんな事件かよくは知らないので勉強しようと思って読んだほんです。
著者は有名な江川さんという方です。立派な人です。オウムについてもいろいろと調べて記事を書いている方です。

まー、この本を読んで思ったのは、結構、この事件は閉鎖的な田舎で起こったということが真相究明に対して影響していると思います。

だいたい、不思議なのは、もし、今、再審請求している人が犯人でないなら誰が犯人なのかというのがわからない点です・・・。

有名な狭山事件では真犯人○○説というのがよくいわれていましたが、この事件ではあんまりそういうのはないようです・・・。

地域の人としては、今、再審請求している人が犯人でないのだったら、地域のだれかが犯人になってしまうわけなので、それは困るみたいな感情があるのでしょうか・・・。それはそれとして恐ろしいことです・・・。

まー、この本を読んでわかったのは、当時の警察の調べが相当強引だったということです。まー、これは冤罪事件すべてにいえることなのですが・・・。


それはさておき、4月5日に決定において田原睦夫裁判官は、補足意見として、「事件から50年近くが過ぎ、7次請求の申し立てからも8年を経過していることを考えると、差し戻し審の証拠調べは必要最小限の範囲に限定し、効率よくなされるべき」と述べています。

たしかにそのとおりでしょう。再審を請求している人がホントに冤罪なのだったら、亡くなる前に塀のそとに出てほしいと思います。早期の解決をすることが肝要だと思います。