偽書「東日流外三郡誌」事件

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ということで、たまに珍しい本の紹介・・・。

昨日、たまたま恵比寿の本屋でみっけました・・・・・。

東日流外三郡誌っていうのは、津軽地方のある民家で発見されたと称されて
いる「歴史書」?です。

まー、ひらたくいうと「津軽地方に昔大きな王国があった」みたいな話が述
べられているそうです。

わたしも原史料にあたったことはありませんというか、誰もないはずです。
そもそも、Wさんという人が戦後になって「発見された」といっているだけ
で、学者も写本しかみたことがないそうです・・・・。

まー、もともとまゆつばものなのですが、それにとびつく人がいるのが悲し
いことです。

1つは、「なんか町おこしに役立つ」と思う自治体。なんと町の発行する町
史にのせてしまった町があったそうです・・・・。

もうひとつは、功名心にとらわれた自称学者なのです・・・・。

これについては、もはや良心の問題としかいいようがありません・・・・。

歴史上、いわゆる偽書というのは多くあるのです。
我が国だと、「虚無僧掟書」とかがありますし、西洋史の世界では「コンスタンティヌスの寄進状」とかがあるのです。

まー、先人たちは、それを厳密な史料批判をして虚偽性をあきらかにしたのです。

まー、自分の欲得のために歴史を偽るようなことは二度とあってはいかんし、科学者たる歴史学者もそれを見破る目をやしないたいものです。