日弁連会長選挙

ということで妙にあさ早くからブログを書いております。ひさびさに情けなく腹立たしいできごとがあったからです。
ニュースをみていたら

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100206-00000145-yom-soci

というのがあって、日本弁護士連合会の会長さんの選挙をやっていて、接戦で規程により再投票になったそうです・・・

主流派の山本剛嗣さんと宇都宮健児さんの選挙らしいのです・・・。

まー、山本さんという人はよく存じませんが、東弁の会長をやっていたので、まー、既存路線の継承みたいな感じの人なのでしょう。
宇都宮さんは、例の多重債務問題とか、派遣村とかで活躍している人です・・・・。

まー、この時期会長選挙をやるのであれば、いろいろと司法制度改革に関して、たとえば、裁判員制度とか取り調べの可視化とかが重要な争点になっているのかと思えば(それらも一部は争点になっているのでしょうが・・・)、最大の争点は「司法試験合格者の人数」のようです。

山本さんという方は「3000人は多いので2100人くらいにしよう」、宇都宮さんは「もっと減らして1500人にしよう」

という考えのようです・・・・。
宇都宮さんは、それで支持をあつめているようなのです・・・・・。


あまりにもなさけない争点なのです。

ようするに業界団体としていかに新規参入を規制するかということが争点なのです・・・。
あまりにも低レベル過ぎて一国民としても恥ずかしくなるような争点です。

ひょっとしたらこの「日弁連」というのは弁護士会のことではなく「日本お弁当屋さん連盟」のことかと思いましたが、山本さんも宇都宮さんもお弁当屋さんではないようです。お弁当屋さんにしたって「保健所に要請して弁当屋の新規参入を抑制する」みたいなことを選挙の争点にはしないと思います。「国民の健康を守るためにO-157対策」とか「食品の安全のためのトレーサビリテイー」とかについて議論しているはずです。弁当屋さんたちのほうがより国民の福祉について考えているのではないでしょうか。

以前このテーマについては、本ブログに書いたこともありますが、増えれば増えた分、弁護士の職域が広がり、いままでより価格も下がり、とくに地方の人で弁護士のサービスに接することができなかった人などとにとってはメリットがあるはずなのです・・・・。

たしかに競争は激化しますが、それは仕方のない競争です・・・。

それよりなにより腹立たしいのは、「3000人合格者が出る」ことを前提にロースクールに入った学生たちは、どうしろというのでしょうか・・・。

合格しなければ、どうするのでしょうか・・・・。
奨学金を借りている人もいると思いますが、宇都宮さんに頼んで債務整理してもらうのでしょうか。派遣村にいくのでしょうか・・・・。

そぞろ涙を禁じえないのであります。
宇都宮さんは人権を守る立派なかただと思います。ロースクールの学生の人権を擁護する活動もしてほしいものです。