武士にあった話

今日は珍しく仕事の話・・・。

ということで、今日は日本橋にある大学のビジネス講座に出席。普段そういったものにはあまりいきませんが、会社が受講料を出してくれるというのと、話すのが、私の属する業界のリーガル・コンプライアンスの第一人者だというので10時から5時まで参加・・・。

まー、途中眠たくなったろうどうしようと思いましたが、ひさびさに勉強になる話を聞きました。

なにより久々に感動したのは、契約書のドキュメンテーションの話で、「リスクを回避するために、「原則として」という言葉を挿入したり、「過失」を「重過失」に直したり・・・・(以下、いろいろ具体例があったが略)する」という話を先生がされたのです。
まー、たとえば、受託者側の損害賠償の責任について、「故意または過失があったら損害賠償する」というのを、「故意または重過失があったら損害賠償する」と変えたり、委任者側からの報酬の支払時期を「5営業日とする」というのを「原則として5営業日」とするとかいうワーディングの話です・・・。先生は、「相手方が作ってきた契約書にこういった文言があると削除する交渉を指示する、しかし、自分の方から出す契約書でこういった姑息な文言を入れたことはない」という話をされたのです。
「何をいっているのか」と思って聞いていると、「こういった文言をいれるのは、自信がない証拠だ」とおっしゃったのです。ひさびさに武士らしいリーガルの人にあった気がします。
ようするに、ミラーの解釈としては、姑息に契約書の文言を直すんじゃなくて、契約の内容がちゃんと実行できるように、内部管理体制を構築して、チェックをするんが、コンプライアンスやリーガルの仕事ではないかということだと思ったのであります(違うかもしれませんが・・・)。

まー、かくありたいものです。今日は、ひさびさに武士らしい人にあったということでうれしい次第です・・・。

まー、今日の講師の先生は某メガバンク系の会社の法務室長ですから、まー、御三家の家老職だとするとわたくしは、旗本に雇われている足軽か、下手すると蝦夷地の酋長のもとで鮭をとっている人かもしれませんが、武士としての心は見失いたくないものであります。

まー、でもリーガルとかコンプライアンスというと人はみんな、文言の解釈とか微妙な直しのことを思い浮かべるということが悲しいのであります。