「厚生労働省崩壊」

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木村盛世さんという方が著者の本です。
木村さんという方は、現役の厚労省のお役人だそうです。
先日、新型インフルエンザの関係で国会に呼ばれていた人
です。

この本は、新型インフルエンザなんかがはやる前の200
9年3月にこの本を書いて、検疫の脆弱性を指摘したわけ
です。

そういえば、むかし、宮本政於氏なる「お役所の掟」なる
官僚制を批判した本を書いた人がいましたが、その人も検
疫所だったような気がします。

検疫所っていうのは、旧厚生省のなかでは、そういった批
判的な人がいくところなのでしょうか。

木村さんは、古の宮本氏と違って、検疫ということの重要
性をちゃんと理解して、ちゃんとしようとしているのです
が、まー、官僚機構に邪魔されてできないという人のよう
です。

検疫ということを聞くと、思い出すのは後藤新平先生なわ
けです。後藤先生は、日清戦争の帰還兵に対する検疫業務
に広島・宇品港似島で臨時陸軍検疫部事務長官として従事
し、その行政手腕の巧みさからこの件の上司であった陸軍
参謀の兒玉源太郎の目にとまり、のちの大臣になるほどの
栄達を遂げたのです。

検疫っていうのは諸外国とも関係があるし、国民の健康を
守る仕事なわけです。後藤先生のようなもっとスケールの
大きな人にやってもらいたいものです。
でもいまや、そんな人は間違っても旧厚生省の役人にはな
らないのでしょう・・・。悲しいことです。