広告規制。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090406-00000012-mai-soci

最近、弁護士も司法書士も広告の規制が緩和されているのか、どんどんと広告をみるのである。わたしは、田園都市線という電車で日々通勤しているが、社内の広告で毎日そういうものを見るのである。テレビでも一部にはそういうCMがあるらしい。

どうしても弁護士会司法書士会としては、上記のニュースのように、消費者から苦情がよせられるし、大半は広告なんかに金をかけられない零細な事務所なんで、広告なんてなるべく規制しようというパラダイムになってしまうのである。
でも、それでは、正しく、自分の今抱えている法律トラブルを適切に解決してくれる人を消費者が選べないことになってしまう。

たとえば、医者で考えてみるとこういうことである。私事で恐縮だが、去年の夏ごろ、突然、夜中右脇腹い激痛を覚えたのである。しかし、2時間くらいでおさまった。ところが1週間くらいすると、また再発。みたいなことが続いて、病院にいくことを決意したのである。

なるべく適切に病院を選ぼうと思った。たとえば、有名な大学病院でも技術があるかどうかは全く別なのである。

いろんなお医者さんのホームページを見ながら、その病院のお医者さんの数やおもに扱っている症例、専門医の資格をもっているかなどといった情報で判断したのであるが、結構、病院によって開示している情報がまちまちなので、困った記憶がある。

結局は、同じ区内にある総合病院にいくことになったが、あとで、知り合いから、もっと小さいけどよい病院の存在を聞いて残念に思ったことがる(ちなみに腹痛の原因は、小さい尿管結石で、しばらくして排出されいまでは痛みはない)。

弁護士、司法書士も、「売らんかな」的な広告でなく、たとえば、自分の経験した事件をリストアップするとか、守秘義務との関係で難しいかもしらんが、いままでやった事件処理の概要をHPに載せるとかしたらどうだろうか。
これまで以上に数が増えるわけだから、同じバッチを付けていてもレベルの差があることはもっと明らかになるであろう。
そうすると、もっとなんか専門性があるとか、スピードが早いとかセールスポイントが必要だろう。
医者と決定的に違うのは、医者にかかる場合、「いま痛かったり出血しているのをなんとかしてほしい」という急迫した状況が多いわけ。弁護士や司法書士の場合、そこまで急迫している場合は少ないのではないか。たとえ、借金で追いまくられていても、一晩くらい、じっくり事務所を選ぶ時間はあると思う。
だいたい、借金とか暴力で急迫している人は、たとえば、法テラスとかそれこそ弁護士会、場合によっては警察とか消費者センターという公的なセクターに行くと思う。弁護士事務所や司法書士事務所に行こうと思う人はそれなりに金があるとか、知識があるとかそういう人が多いはず。そう言った人向けのマーケティング手法もあってよいのではないか・・・。

例によってはなしが拡散モードなのでもう一度整理すると、
①別に士業の広告規制なんていらん。
②しかし、いまみたいに金をかけない広告の戦略があるはず。
③やっぱり専門士業なんだから専門性とかサービスの品質の高さで宣伝したほうがよいのでは

ということである。
ただ、誤解のないようにいっておくが、電車への広告が間違っているわけではないと思う。借金で首がまわらない人に「債務整理受任します」という広告をうつメディアとして、電車広告はすくなくとも、タクシーの車内で広告を打ったり、プレジデントに広告をのっけたりするよりは効果的だと思う。ようするにそこにしぼってマーケティングしているんだろうなと思う。

最近はやりの、SEOというのもそれといっしょで、検索で「司法書士」とかいれて深く考えずに上のほうに出てきたところに申し込もうというお客様をゲットするというためには適切な手段なのである。

まーでも思うけど、そういった電車の中の司法書士の「債務整理受任します」という広告の近くに「クレジットカード簡単審査」みたない広告があることが多いが、同じ穴の狢かというかんじがするのである。