登記所様変わり

ということで、先日、ひさびさに登記所へ。なにを登記するかはとりあえず秘密であります。
いつもの通いなれた登記所に入ったところ、「なんかがいつもと違うな」と感じたのであります。
入って右側にある類似商号のファイルが棚ごとなくなっているのであります。

新会社法になって従前の類似商号規制がなくなったので、ファイルもなくなったようです。なんかひろびろとして良い感じであります。
(写真をとろうと思ったのですが、職員の人になんかいわれるのでやめました・・・)

ただ、おんなじ商売で、似たような名前の会社がすぐ近くにあると混乱するでしょうから、引き続き類似商号の調査はやっておいたほうが良いと思うのであります。
そういったニーズにこたえて、pcが設置されており、タッチパネル方式で管内の会社の検索がかけれるようになっているようです。あー。
昔は、あいうえお順に並んだファイルをめくって、似た商号の名前の会社を探したものでありますが、隔世の感があります。

そのうち登記も電子申請が主流になって、登記所で順番待ちみたいなこともすくなくなるんだろうな・・・。

登記所って貸金業や不動産関係の方で来られている方が多く、「金と欲望の渦巻く世界」みたいな感じですきな空間だったのですが・・・。

私のよくいく渋谷の出張所は食堂がないのですが、東京法務局本局は食堂があります。よく待っているあいだに日替わり定食を食べたものでありました。

そういえば、渋谷出張所といえば、昭和50年代に、贈収賄事件があったと記憶しております。
当時は当然電子化もまだで、申請してから登記完了まで日にちがかかるので、順番をはやめてもらおうと司法書士さんが、登記所の係長に贈賄をしたというものであります。

気になって判例集を調べてみましたが、判決はでてこないのですが、国会での質疑が議事録に残っています。http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/080/0384/08003120384002a.html

どうやら当時は、建物はぼろぼろで狭く、人は少ないので、たいへん。という職場だったようです。
民事局長として答弁されているのは、後の最高裁判所判事になる香川保一先生であるというのが時代を感じさせます。
そういえば、裁判所は、この前、書記官が書類を偽造して銀行口座の金をだまし取るという事件がありましたが、登記所の不正ってこれいがいに聞いたことがありません。「綱紀粛正」がはかられていて素晴らしいことだと思います。