自己責任論は正しいのか。

さいきんときどきテレビで見る人に金美齢なる人がいる。中華民国総統府国策顧問なる肩書をもっている人である。

先日、派遣ぎりの討論で、派遣ぎりになった人にも責任はあるといっていた。また消えた年金の番組では、年金について無関心だった国民にも責任がある といっていたのである。

要するに自己責任論である。

まあー。政府があほなことをしても、「選んだ国民が悪い」。
失業して餓死しても「いままでスキルアップしなかったその人が悪い」という主張である。

本当にそうなのだろうか。

がんばって仕事をしてもリストラされてしまった人はいるはずである。
先日の月曜日のたけしさんのでるテレビタックルでは、金氏の自己責任論に対して、共産党穀田書記長が
「違法な派遣切りにあった人になんの責任があるのか」と堂々と反論していたのである。

反論できなくなった金氏は「自分は外国人で、就職もなかった。あんたになにがわかるの」といったのである。調べてみると金氏は戦後自分の自由意思で勝手に我が国にやってきたのである。強制連行があったのならともかく、文句をいわれる筋合いはない。穀田書記長も、レベルの低いやりとりになると思ったのか、まったく無視していたのである。私だったら「共産主義者の自分は就職しようにも差別があって大変だった。反共=権力の手先のあなたになにがわかる」といってやりたいところである。

だいたい年金の問題だって、そうだ。消えた年金問題は解決しないし、請求があっても9か月はかかります。社会保険庁はミスが多くて、しょうがないのです。でも自民党をしじしてください。といって、自民党が選挙をたたかったのなら、国民のせいだ。しかし、国民としてはだまされたのである。

詐欺の被害者に、あなたもすきがあったといっているようなものだ。

自己責任論を展開しても何も解決しない。他人は他人。どうとでもなれという社会の出現だ。

こういう強いもん勝ちの理屈を崩さないと、ほんとうの人間が人間らしくいきることのできる社会はできてこないのである。

もうねる。