「賢者の一燈―沼田恵範の初心」

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ということで、たまの仏教本。

沼田さんという方は、 1897年に安芸の寺の三男としてお生まれになり、1994年にお亡くなりになった方です。
いまでいう平安高校を卒業されたあと、西本願寺から派遣されて、ハワイに行かれたり、カリフォルニアで大学にいかれたりしたそうです。

帰国後、内閣資源局という役所に勤めるのですが、高級官僚の地位をすて、ミツトヨというマイクロメーターの会社をつくったそうです。マイクロメーターとかノギスでは世界的な会社です。ミラーが住んでいるところの近所にあって「なんの会社だろう」と前から思っていてこの本を読んで初めてそんな素晴らしい会社だと知った次第です。

普通の金持ちというのは、「自分は事業に成功したからお寺にでもお金を出そうか」となるのが通常です。まー、立派なことです。

しかし、この沼田さんという方の立派なところは「仏教を広めるために会社を作って儲けよう」と考えたことです。

この本によると、ミツトヨさんという会社は売り上げの1%(利益の1%ではなく)を仏教伝道協会というところに寄付しているそうです。

ホテルにとまると、キリスト教の聖書のとともに仏教聖典というオレンジの本があるのを見たことがある人もいるはずです(わたしも見たことはあるけど読んだことはなかった・・・)。その仏教聖典を広めているのが仏教伝道協会さんだそうです。すばらしいことです。

こういった立派なご先徳の偉業におもいをはせつつ今日はまうねます。