文化勲章考

ということで、今日は台風のなか親戚の結婚式出席という形而下の用事(形而上の用事ってなんだろうか・・・)があり、今帰ってきたミラーです。

そういうことで、文化の日を前にして、文化勲章とか文化功労者について先日発表がありました。

まー、昔から思っているのですが、本当に今の制度でよいのかと思っております。

ほかの専門は知りませんが、法学、政治学系の場合、だいたい学士院の会員になった先生がたが、順番で、文化功労者文化勲章という流れでもらったり、なったりしているように思えます。

まー、今年は松尾浩也先生が文化功労者になられています。松尾先生の業績が立派なのはもちろんですが、もっと前になるべき人がいるような気がします。

刑法だと西原春夫先生とか大谷實先生とかが文化勲章にも文化功労者には縁がないのは、どういった理由なのでしょうか。察するに学士院会員になっていないから、さらにその理由は、私学だから会員になれないという学問的業績とは関係ない理由のようにも思えます・・・・。(ちょっといいすぎか・・・)

だいたい、学士院の第2分科(法律学政治学)の名簿を見ると全22名の先生のうち、過半数がT大法学部の先生だったかたのようです。
http://www.japan-acad.go.jp/japanese/members/2bunka.html

それぞれ立派な先生であることには異論がありませんが、学問的業績以外に政治力が働いているような気がします。政治学の先生は「学問の実践」ですからそれでいいのかもしれませんが・・・・。

もうひとつ、思うのは、上記の学士院の第2分科の先生方(≒未来か過去において文化功労者になったり、文化勲章をもらう人)たちはそれなりに大学行政の世界や司法界で功なり名をとげたひとだとということです。
名簿をみると22人のうち、3人の先生が元最高裁判事、1名の方が元法務大臣だと思います。他の先生も学部長などをされていた先生です(それはそれとして立派なことだと思います)。ほっといてもほかの勲章をもらう人たちなわけです。別にそういう方に学問的業績がないということをいっているわけではなく、「政治力が働いているのではないか」という推測の一つの根拠になってしまうわけです。

世間にはもっとなにかに取りつかれたように学問だけに没頭している人がいると思います。それこそ寝食も忘れ・・・・(自分の中では、ローマ法の原田慶吉先生とかのイメージ・・・)

そういう人に光をあてることも大事だと思うのはミラーだけでしょうか・・・・。