「裁判官の戦後史」

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ということで、倉田卓次先生の有名なエッセイです。

倉田先生というかたは有名な裁判官で、不法行為の権威。
1943年10月 東京帝国大学法学部入学、学徒出陣をへて、1948年東京大学法学部卒業。国立国会図書館を経て、1951年に判事補任官。その後は、最高裁調査官や東京地裁交通部の部長、佐賀地裁の所長などを歴任された方です。

金融事件についてもくわしく退官されてから、公証人も辞められてからは、ある銀行の顧問弁護士をされていた記憶があります。

この本は、学生時代から、若手裁判官だった時代の話が中心です。

当時の東大の法律相談所とかの話もでてきて興味深いものがあります。

まー、この本を読んではじめて知ったのですが、倉田先生は、大学を出てしばらく国会図書館にいたそうです。当時の館長は憲法学者としても知られる金森徳次郎先生。国会図書館には調査及び立法考査局っていまでもありますが、当時は、やはり、民主国家になったというので、国会図書館としても立法に関する調査が必要というので法学部出をばんばん採用していたらしいのです。
倉田先生は、一生ライブラリアンとして過ごすという選択肢も考えたようですが、年末になると「上司にお歳暮として何を贈るか」というのを相談している同僚がいていやになったそうです。先生の清廉な人柄をしのばせるエピソードです。

社会人になってから上司に年賀状すら一回もおくったことのないミラーには絶対勤まらない職場だったのでしょう・・・・。

ということで今日は疲れたのでもうねます。