ドメインの話・・。

ということでたまに仕事の話・・・。
毎朝のごとく、朝マックメガマックをテイクアウトで買
い、朝出社して自席でほおばっていたところでした。

営業の責任者がなんか紙を抱えてよってきます・・・。
「なんか、こんなメールが会社のHPの問い合わせを経由
してきたんで、コンプラ的に返事しといてください」
と渡された紙。なんか、英語できたEメールのようです・
・・。

実はミラーはあんまり英語はわからんのですが、まわりか
らは結構読めて書けると誤解されているのです。恐ろしい
ことです。

へろへろとそのメールを読むと、大要はこういうことです

「当社は香港でインターネットのドメインを登録している
機関です。○○○○(ミラーのつとめている会社の名前)と
いうキーワードを含めているドメインの申請がされていま
す。調査の結果、○○○○は御社が日本で使用されちるこ
とが判明しました。どうするか意見をお聞かせください・
・・」

なんじゃー、そりゃー。ようするに、当社とおんなじ名前
ドメインが開設されようとしているのです。
たとえ、海外にサーバーがあっても日本で見れるわけです
これは座視しておくわけにはまいりません。

香港あてですので、きれいなキングスイングリッシュで
「当社は日本国金融庁の登録を得ている業者であり、それに類
似の商号を用いることは、我が国の消費者を不当に混乱に
陥れることである。我が国においては、商標法や不正競争
防止法において、かかる行為は規制を受けるのである。当
社は、日本国金融庁特許庁消費者庁、警察当局、裁判
所とも協議のうえ、民事、刑事、行政法上のすべての取り
うる措置をとるであろう。ドメインの登録申請者のみなら
ず、登録機関もその責めをまぬがれえぬ法的可能性がある
ことを当職は付記するものである」というメールを送った
のです。
まー、わかりやすくいうと、「おまえら、ふざけんなよ。
しばき倒すぞ」ということであります。

ということで、早期警戒警報がわたしの頭になりひびきます。
当然それに平行して、いつも仕事をお願いしている香港お
よび東京の弁護士事務所にメールを転送し、「もし、訴訟
になったらよろしくお願いします。」というメールを送っ
ております。

親会社のシステム部に連絡し、いろいろ香港の登録につい
て調査したり、特許庁に照会をしたりと八面六臂の活躍で
あります。会社のほかの人は「なんでこの人は、こういっ
た訴訟とかトラブルになるといきいきするんだろう」、と
怪訝な顔でみております。

寝食をわすれ仕事にとりくんでいますので、かじりかけの
メガマックが机の上の放置され、マック臭がオフィスに
こだましております

まー、わが仕事仲間の弁護士たちも海を隔てつ「やっぱり
、会社のブランドを守るためには断固とした措置が必要。
当職は、この種の事件においては豊富な経験があり、依頼
があれば、差し止めるためにあらゆる手をうつ」みたいな
メールが来ております。行間から「やっぱり訴訟は楽しい
」という喜びが満ち溢れているメールです。

もうこうなったらいくところまでいくしかありません。私
の想像は、最高裁まで駆け巡っております・・・。

しばらくして、件の香港の登録機関からメールの返信が・
・・。

「おっしゃることはわかりますが、先着順で登録できるの
でしかたがないわけです。もし、御社がドメインを守ろう
とすれば登録するしかないですよ。もし、登録されるので
あれば、お安くしておきますので、いかがでしょうか。申
込書を送ります」みたいなメールだったのです。

私の推測では、たぶん、当社と類似のドメインを登録しよ
うとした会社なんてなく、ただの営業だったのでしょう・
・・・。悲しいことです。最高裁判例を作る夢は破れたの
です・・・・。

あまりの悲しさに今日はもう寝ます・・・。