10月21日に思う。

しばらくすると、10月21日がまたくる。10月21日というと、皆さんは何の日だと思うだろうか・・・。

まー、某W大学にとっては創立記念日である。

昔、左翼だった人にとっては、国際反戦デーなのである。
まー、ようするにデモをする日なのだが、その由来は、1966年10月21日に日本労働組合総評議会(総評)が「ベトナム反戦統一スト」に戦闘的に決起し、それと同時に全世界の反戦運動団体にもベトナム戦争反対を呼びかけたことに由来する。
まー、その程度のことは、左翼にとっては常識なのだが、さらに、1943年までさかのぼると、例の、「雨の神宮外苑、涙の学徒出陣壮行会」のあった日である。
多くの学徒がその学業を半ばにして、アジア太平洋戦争に駆り出され、命を落としたのである。世界に目を転ずればそういった国はまだあるはずである。
この日のことに思いをいたすと、われわれなどは平和に学問ができることを感謝し、いやましに学問にはげまねばならぬのである。

翻って今の我が国に目を転ずればどうであろうか。

先般「慶大生が全裸で集団疾走=駅ホームなどで9人、撮影も-書類送検・神奈川県警 10月13日18時48分配信 時事通信」というニュースに接したのである。
慶応大学といえば、知らぬもののいない名門である。戦時中は、多くの人が学徒出陣をしたのである。
その後輩として、平和な世の中に生まれたことに感謝し、いやましに勉学にはげむべき歴史的責務をおいながら、このような左翼からも右翼からも全く同情の余地のない破廉恥罪の実行に及んだわけである。

恥ずかしいなどという言葉では言い尽くせないものがある。

思えば、こういった挙にでたのは、「自分たちは、慶応という名門大学でエリートなんだから少々変なことをやってもいい」という特権意識、甘えがあったのではないか。
そういったことは、先輩たちのように、特攻隊にいって社会を守るというノブレスオブリージェを果たしたのであればわかるが(もちろん、先輩たちは破廉恥的行為はしなかっただろうが)、彼らがそんなことをするのは、筋が違うのである。

こういった歴史や倫理をちゃんと教えるのが大学だと思う。